【Brutal(ブルタリュ)】ワインとは何か?

ナチュラルワイン生産者、思想の表れ
「Brutal:ブリュタル」とは何か?

目次

整えすぎた社会へのアンチテーゼとしてのワイン思想と発信

THE WINE SHOP. TOKYO から引用

ブリュタルは、特定の地域やブドウ品種に限定されません。

このコンセプトに賛同する世界中の様々なナチュラルワイン生産者が、同じ「Brutal」というキュヴェ名(ワイン名)を冠して、瓶詰め時に亜硫酸を使用することをよしとしない様々な生産者が、自分たちの「攻めた」ワインに共通のキュヴェ名をつけて、各自でリリースするコンセプトワイン。 

そのため、ラベルのデザインは共通していることが多いですが、中身のワインは生産者やヴィンテージによって多種多様な個性を持っています。これもまた、ワインの多様性と生産者の自由な表現を尊重するナチュラルワインならではの特徴があります。

はじめに:バックグランドの思想の提示

ナチュラルワインの世界で、ときおり耳にする「ブルタリュ(Brutal)」という言葉。
それは決して、万人に優しいワインを指す言葉ではない。むしろ、荒々しく、時に不安定で、飲み手を選ぶ存在だ。

それでもなお、ブルタリュなワインに惹かれる人がいる。

その理由は、味覚だけでは説明できない。生き様や思想へのファンが生まれています。

ブルタリュとは、ワインのスタイルであると同時に、現代社会への意思表示、生産者の社会への想いをのせたメッセージでもあります。

ブルタリュ(Brutal)とは?:言葉の意味とワインでの使われ方

語源からのブルタリュ(Burtal)の意味

フランス語における Brutal は、「粗野な」「加工されていない」「むき出しの」という意味を持つ言葉だとされている。
日常的にはネガティブに使われることも多いが、そこには飾られていない、手が加えられていない状態というニュアンスが含まれている。

(参考:フランス語辞書・語源解説サイト)

ブルタリュ(Burtal)の特徴

ナチュラルワインの文脈で使われるブルタリュの特徴

  • SO2(酸化防止剤)無添加の徹底
    • ワイン醸造の過程で、SO2(亜硫酸塩)を一切使用しないことを信条とする造り手たちが集まっています。これは、ワインの純粋な味わいを最大限に引き出すための極めて挑戦的な手法です。
  • 極限のナチュラル製法
    • 可能な限り人の手を加えず、ブドウ本来の力でワインを完成させるという哲学があります。具体的には、有機農法で栽培されたブドウを使用し、天然酵母で発酵させ、清澄や濾過もしないことが多いです。
  • 既成概念への挑戦
    • 「Brutal」という言葉のネガティブな側面は、伝統的なワイン造りの規範や規制(アペラシオンなど)にとらわれず、ある意味「乱暴」ともとれるほど自然な方法でワインを造るという、造り手たちの反骨精神や挑戦的な姿勢を表しています。
  • 品質への自信と称賛
    • 一方で、出来上がったワインが持つ驚くほどピュアで力強い味わい、個性を「素晴らしい」と称賛する意味も込められています。 

このようなコンセプトのもと、それは「味わいの完成度の低さ」ではなく、介入を減らした結果として現れる、自然本来の表情とも感じる。

ボトルイメージ

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基本は死神をモチーフにしていますが、生産者個々の個性が出るボトルなどもあります!

均質化する社会とワイン:なぜ今、ブルタリュなのか?

管理と最適化が進んだ現代

まず、現代のワイン産業は、技術の進歩によって非常に安定した品質を実現している。

発酵温度、酵母、清澄、補正、どの工程も管理され、「失敗しない味」を作ることが可能になった。

安定した味わいは、消費者にとって安心であり、市場にとっても効率的であります。

しかし同時に、土地のテロワールへのバックグランドの表現、生産者、本人の癖が見えにくくなった、そんな印象も存在します。

ブルタリュは違和感から生まれた

ブルタリュなワインは、この「整えすぎた状態」への違和感から生まれてきた。

  • なぜ、揺らぎは排除されるのか。
  • なぜ、不安定さは欠陥とされるのか。

完璧を求める消費者ニーズの対し、自分らしくありたい願いや、そうした社会の在り方への問い、声高ではないが思想を持った願いが、ブルタリュというスタイルで世界へ届けている。

コントロールできない世界を生きる

気候変動、農業の不安定さ、予測不能な社会情勢。

私たちは今、「完全に管理された未来」を描きにくい時代を生きている。

そんな中でブルタリュは、不確実性を排除するのではなく、受け入れる姿勢を示す。

自然界と調和、共存していくための生き方のそのものとも感じます。

不完全さを肯定するという選択

毎年同じ味にならない。
瓶ごとに表情が違う。

それでもなお、そのワインが存在することを認める。

ブルタリュは、効率や正解よりも、在り方そのものを尊重する思想だ。

料理人の視点から

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料理の世界も同じです。

食材、1つ1つ味わい、大きさも違います。激化する社会の変化や環境、自然界には抗えず、受け入れる心の在り方、その中で調和する力、共存の在り方、自由な表現が未来では必要と感じます。

欠陥か、個性か|ブルタリュが問いかける価値観

ワインの「欠点」とは誰が決めたのか

揮発酸、還元、酸化。
教科書的には「欠陥」とされる要素は多い。

だがそれらは、本当に排除すべきものなのだろうか。

人が強く介入しなければ現れてしまう香りや味わいを、すべて誤りとして扱うことは、自然そのものを否定する行為にも感じてします。

おいしさの線引き

生産者側、小売店側、消費者側のここのバランスが非常に難しく、線引きできないこと

なんでこんなの世界に売りに出したの?

流行ってるし、飲んでみたらなんか違った…

ここの生産者のこの歳と個性の表現なんだよね!

様々な意見や価値観が交わる瞬間で全ての選択に売り手は責任が乗ってくるのが商売と感じます。

まずは、責任とかの前の選択として、情報としてほんの少し知ることも大切です。

ブルタリュが肯定するもの

ブルタリュなワインは問いかける。

これは失敗なのか?それとも生きている証なのか?

その問いは、ワインだけでなく、私たちの価値観そのものに向けられている、メッセージとも感じます。

料理人として見るブルタリュ

料理とワインに共通するもの

  • 火入れ。
  • 発酵。
  • 熟成。

全て、菌などのバクテリア、酵母、生きた生物が存在する。

ブルタリュが教えてくれる感覚

ブルタリュなワインは、料理人にこう語りかけてくる。

  • 手を入れすぎていないか?
  • 簡略的で生産性重視か?
  • 環境、自然にとって、自分はどのような生き方か?

それは、料理にも、食べ物を生み出す造り手、一人一人の人生、皆に通じる問いであること。

ブルタリュを選ぶという意思

万人向けではないという前提

ブルタリュは決して誰にでも勧められるワインでもない。

まず、ネガティブ要素を受け入れることが前提でもあり、スティルワインのような安定性が保証されていない。

だが…安定感の先にある、おいしさへの振り幅や可能性はナチュラルワイン全般にすごく可能性を感じる。

何を飲み選択するか?は…”どう生きるか?”に近い

整えられた味を選ぶのか?

揺らぎを含んだ現実を受け入れるのか?

ブルタリュを選ぶという行為は、その人の価値観そのものや、社会へのアンチテーゼのメッセージを読み解く入口と感じます。

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何かに感動や感化されてハマってしまったり、夢中になってしまうファンの人々もいると感じます。

まとめ:あなたはどんな選択をする?

まとめとして、ブリュタルワインは、

  • 正直であること。
  • 不完全であることを受け入れる在り方。
  • 自然と共にアプローチしていくこと。

選び、共感し触れることと感じます。

ナチュラルワインのブルタリュ(Brutal)は、静かに問いかけている。

あなたは、整えすぎた世界をそのまま受け入れますか?

選択の自由とその未来への可能性、社会や秩序の混沌をイメージしながら飲むワインもちょっぴり楽しい時間に感じると思います。

最後まで、ご閲覧 Merci ございました。

s1nya.22


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自然 / 調和 / 共存 / 自由 / 無垢

Innocence

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